認知症予防と改善に取り組んでいる鳥取大学医学部の浦上克哉教授によれば、アルツハイマー型認知症は神経変性疾患という分類に入る病気で、順番が決まっていて、まず鼻の奥にある嗅神経からやられ、その次に海馬がやられる。病理学的にも嗅神経にアミロイドβタンパクが溜まりやすいとの研究報告があるとのことでした。
浦上克哉教授は「嗅神経は脳に直結している神経で、ほかの神経は頭蓋骨に守られているのに、唯一嗅神経だけは外界に接していて、神経細胞は再生能が低いのに、嗅神経は例外的に高いことに着目し、嗅神経が壊れ始める段階で、効果的に刺激して活性化すれば、神経を再生して認知機能を回復できるのではないか」と考えたとのことでした。
また、アルツハイマー型の原因物質のアミロイドβタンパクは、正常な人でも常に生産され、その役割は不明なこと、健康な人は睡眠中に分解されることなどが解ってきていること。高齢者はメラトニンというホルモンが低下して睡眠障害を起しやすい。そこで浦上克哉教授は質の良い睡眠をとることがアミロイドβタンパクが分解される必要条件ではないかと考えました。
長年の研究から効果があったのが以下の4種類の精油とのことです。
昼用 ローズマリー・カンファー 2 レモン 1
夜用 真正ラベンダー 2 スイートオレンジ 1
もちろん、青壮年期はアロマだけに頼るのではなく、生活習慣病、メタボ、喫煙の人は認知症になりやすいので、食生活や生活の見直しも必要だと述べていました。