1929年、抗生物質ペニシリンを手にし、飛躍的に発達した現代医学が、その偉大な発見に苦しめられています。人類は遺伝情報の解析や高度な再生医療を手がけるまで来ているのに、抗生物質に耐性を持つ細菌や、次々に「発見」されるウィルスは「人間の英知」をあざ笑うかのようです。
30万年くらい前にホモサピエンスが誕生してから、幾多の苦難を乗り越えてきた人類ですが、木から降りたサルの時代に、外敵に怯えていたころと同じように、私たちの生活している世界は、目に見えない細菌やウィルスに囲まれての暮らしです。
人類が地上の「覇者」たりえているのは高度な文明を築きあげたからですが、あらゆる環境に適応する能力を秘めていたこともその要因ではないかと思います。
人間の可能性を信じたいものです。
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